住宅ローンの相談ってどこでできる?相談窓口の流れや準備するもの

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  • 松井大輔

  • 株式会社400F 松井大輔

    1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / CFP® / 証券外務員一種


マイホーム購入において、「今の年収でいくらまで借りられるのか」「将来にわたって無理なく返済していけるのか」は、多くのかたが直面する悩みです。さらに「変動金利と固定金利どちらを選ぶべきか」「転職直後や健康状態に不安があるが審査に通るか」など、悩みは尽きません。

こうした不安を解消するために「プロへの相談」は有効ですが、相談相手の立場を理解して悩みに応じて使い分けることが重要です。

本記事では、住宅ローンの相談ができる窓口や相談のタイミング、事前に準備しておいたほうがよいものなどについて解説します。

松井大輔

住宅ローンは、契約した瞬間がゴールではなく、そこから数十年にわたる返済が始まるスタート地点です。相談窓口を賢く利用するコツは、住宅ローンの「答えをくれる人」ではなく、「判断材料を揃えてくれるサポーター」と捉えることです。金利の低さという点だけでなく、「この担当者なら、もし返済が苦しくなった時も相談できそうか」という信頼感も、重要な判断基準の一つに加えてみてください。
この記事をガイドに、まずはご自身の家計の棚卸しから始めてみましょう。

1.住宅ローン相談でできること


住宅ローンの専門家には、以下のようなさまざまなことを相談できます。

具体的に相談できる内容を解説します。

松井大輔

住宅ローン相談の価値は、単なる「計算」ではなく「リスクの洗い出し」にあります。自分では大丈夫と思っていた勤続年数や過去のうっかりした支払い遅延が、審査にどう響くかを事前に知れるのは大きな利点です。また、ネット上のシミュレーターでは測れない団信の質や隠れた事務手数料を可視化できるのも、対面・個別相談ならではの強みです。

1-1.住宅ローンが組めるかどうかの見込み

住宅ローンで多い悩みの一つが、「自分の今の状況で審査に通るのか」です。

金融機関の審査基準は一律ではありません。そのため、住宅ローンのプロに相談することで、相談者の年収や勤続年数、雇用形態などをもとに、借入れができる見込みがあるのかを専門的な視点で判断してもらえます。

また、頭金の増額や他のローン借入金の完済など審査に通過する確率を高められる対策方法も提案してもらえる場合があります。

転職して間もない、個人事業主・非正規雇用であるといった雇用形態に関する不安や、産休・育休中もしくは休暇取得が決まっているといった働き方に関する悩み、他の借入れが多い、頭金として用意すべき額がわからないなど金額に関する不安などがあるかたは、一度住宅ローンの専門家に相談をしてみるとよいでしょう。

ただし、過去にクレジットカードの支払いや奨学金などを長期滞納し、信用情報機関に異動情報(ブラックリスト)が登録されている場合、金融機関の審査には通りません。専門家に相談しても、解決が困難なケースがあることも理解しておきましょう。

1-2.無理のない借入額・返済計画の設計

専門家に相談をすることで、生活を圧迫しない範囲での住宅ローン借入額を試算してもらえます。

マイホーム購入において最も危険なのは、金融機関が提示する「審査に通る上限額(借りられる額)」を、「無理なく返せる額」と勘違いして満額借りてしまうことです。金融機関の審査基準は額面年収ベースであり、今後必要な教育費や老後資金などは一切考慮されません。

そのため、完済まで生活を圧迫しない返済計画を立てるには、物件販売の利害関係を持たない中立的な「独立系ファイナンシャルプランナー(FP)」に相談すると良いでしょう。

出産、教育、老後といった将来のライフイベントを織り込んだキャッシュフロー表を作成してもらい、数十年先も破綻しない返済計画が把握できます。

1-3.金利タイプ・各商品の比較

住宅ローンの金利タイプ(変動・固定)や、団信(がん保障や疾病保障などの団体信用生命保険)の条件は、金融機関によって大きく異なります。

専門家に相談することで、生活背景や今後のライフプランなどをヒアリングのうえ、相談者に適していると考えられる金融機関や金利タイプなどを提案してもらえる場合があります。

ただし、特定の銀行に相談すると、自社商品の提案しか受けられません。

全国の都市銀行やネット銀行を比較し、自身のライフプランに最適な商品を知るためには、特定の銀行に属さないFPや、複数行を扱う住宅ローンの専門窓口に相談しましょう。

>>あわせて読みたい(住宅ローンの金利とは? 特徴と種類、選択時のポイント)

1-4.事前審査・本審査に向けた状況の整理

住宅ローンの手続きは、大きく「事前審査(仮審査)」と「本審査」の2段階に分かれます。

事前審査は、本人確認書類や収入を証明する書類(例:源泉徴収票・確定申告書)等の提出が必要ですが、昨今はスマホからの書類アップロードなど手軽に提出できるケースが増えています。

一方、本審査では、上記に加え物件に関する書類(例:売買契約書・建築請負契約書)や住民票・印鑑証明書などを漏れなくそろえる必要があります。

書類に不備や記入漏れがあると、審査結果が出るまでに時間がかかり、予定していた物件の引き渡し日に間に合わないというトラブルを招きかねません。

「どの書類を役所のどの窓口で取ればいいか」「物件関連の書類はどれか」など、手続きに少しでも不安があれば、迷わず不動産会社や金融機関の担当者にサポートを依頼しましょう。

>>あわせて読みたい(住宅ローンの手続きの流れと必要書類│よくある質問と回答)

■審査結果の確約や将来の金利動向予測はできない

住宅ローンの専門家に相談したとしても、審査の通過が保証されるわけではありません。

融資の可否を判断するのは、金融機関および保証会社(保証会社による保証がある場合)です。必要書類をそろえて本審査を受けるまで、結果はわかりません。

住宅ローン金利については、市場の動向や政府の金融政策、海外の政治情勢、景気などの影響を受けるため、数十年先の金利を正確に予測することは専門家でも困難です。

専門家の予測をすべて信頼するのではなく、余裕のある審査スケジュールや資金計画に十分なゆとりを持たせておくことが最大の防衛策となります。

2.住宅ローン相談の適切なタイミングは?


住宅ローンの相談は、検討しているタイミングによって「誰に相談すべきか」が変わります。「返済負担が重くて生活が苦しい」「審査に落ちて家が買えない」といった事態を防ぐため、以下のタイミングを目安に適切な窓口を頼りましょう。

タイミング 相談先 具体的な状況の一例
予算・物件を検討する段階 ファイナンシャルプランナー(FP) ・借入可能額ではなく、将来の教育資金や老後資金などを踏まえた無理なく返せる額(適正額)を把握したい
・頭金を入れるべきか手元に残すべきか迷っている
・ペアローンや収入合算(連帯債務・連帯保証)を利用すべきか迷っている
住宅ローンの商品選択・事前審査の段階 不動産会社・金融機関・住宅ローン専門窓口 ・金融機関ごとの金利水準や団信の保障内容、手数料などを比較したい
・転職直後や自営業など、自身の属性で事前審査に通過できるか不安
・自動車ローンや教育ローンなど返済中の借入金を先に完済すべきか戦略を練りたい
・信用情報の開示結果をもとに、審査に通る金融機関があるか知りたい
本審査に申し込む前の段階 不動産会社・金融機関 ・本審査に必要な書類の種類や集め方を知りたい
・本審査中に避けるべき行動(新規の借入、転職、支払い遅延など)を具体的に把握したい
返済中・借換え検討の段階 金融機関・ファイナンシャルプランナー(FP) ・貯まった資金を繰り上げ返済すべきか、投資に回すべきか悩んでいる
・金利上昇に伴い、他の住宅ローンに借換えをすべきか相談したい

ポイントとしては、物件を購入すべきか迷っている段階や、予算設定の段階で専門家に相談することです。

早めに相談することで、自身が無理なく返せる金額を把握でき、それをもとに予算を立て、その範囲内で希望に近い物件を探すことができます。

また、本審査の段階でできる相談は、基本的に手続きなど実務的な部分です。本審査を通過したら条件交渉や変更はできません。疑問点や不安なことは、なるべく事前審査の段階で解消しておきましょう。

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住宅ローン相談の理想のタイミングは「理想の家に出会う前」です。素敵な物件を見つけてから「実は借りられませんでした」となるのは、精神的なダメージが大きいです。まず自分の適正予算を確定させてから、その中で最高の物件を探すほうが、結果的に効率的で後悔のない家探しになります。

3.主な住宅ローン相談窓口


住宅ローンの相談先には、それぞれ異なる立場と目的があります。「どこに相談するか」で適用される金利や手数料が変わることもあるため、各窓口のメリットと注意点を理解して使い分けましょう。

相談先 特徴・メリット 注意点・デメリット
ファイナンシャルプランナー(FP) ・将来のライフイベントを踏まえた「無理なく返せる額」の提案がもらえる
・金融機関に属さないため、中立な目線で最適な商品を比較提案してくれる
・住宅ローンだけでなく家計の見直しや資産形成、保険などお金に関することを全般的に相談できる
・無料相談と有料相談(数万円程度)がある
・ローン申し込みや手続きは、別途自分で行う(または不動産会社に依頼する)必要がある
不動産会社・住宅会社 ・物件探しと並行して手続きもサポートしてもらえる
・特別な割引が適用される「提携ローン」を使える場合がある
・自社の利益(物件の引き渡し)を優先し、金利が高くても「審査が緩い銀行」を勧められるリスクがある
・数万円~10万円程度の「ローン事務代行手数料」を請求されることがある
銀行(メガバンク・地方銀行) ・自社商品の説明から審査・契約まで一貫して対応してもらえる
・本店や支店などの窓口で対面相談ができる
・自社商品の案内や説明が中心であり、他行との比較は自身で行う必要がある
・個人で直接窓口に持ち込むと、「提携ローン」を利用するよりも金利の割引幅が小さくなるケースがある
ネット銀行 ・来店不要でスマホやPCから手続きが完結する
・店舗を持たない分、金利が低い
・対面で相談ができない、あるいは限られる場合がある
・システムによる機械的な審査になりがちで、健康状態や属性に対して融通が利きにくい
住宅金融支援機構(フラット35) ・フラット35の商品内容や申込要件などを無料で相談できる専用ダイヤルが設けられている
・土日に相談が可能(祝日と年末年始は対象外)
・民間銀行のローンとの比較はできない
・あくまで「機構の基準」の解説であり、個別の審査通過を確約できない

金融機関の窓口で相談できるのは基本的に平日の日中ですが、土日祝日にも相談を受け付けている場合もあります。

また、ネット銀行でも相談会などを開催して、担当者と対面での相談ができるところもあります。

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窓口選びはバイアスの有無を理解することから始まります。銀行は自社取扱い商品を売るプロ、不動産会社は家を売るためのローンのプロです。もし全体を俯瞰したフラットな意見が欲しいなら、特定の金融機関に属さない独立系FPを活用し、セカンドオピニオンを得るのも選択肢の一つです。

3-1.住宅ローン相談はオンラインや電話でも可能

現在、多くの金融機関やFP事務所が、来店不要のオンライン相談(Zoom等のビデオ通話)窓口を拡充しています。

これにより、共働き世帯や育児中で外出が難しいかたでも、休日にわざわざ店舗へ出向くことなく、自宅にいながら夫婦揃って画面越しに相談ができます。

住宅ローンの比較やライフプランの設計では、複雑な金利の計算表や将来のキャッシュフロー表を一緒に確認する必要があります。簡単な質問以外は電話やメール相談ではなく、必ず資料を視覚的に確認できる「オンライン(画面共有)」か「対面」を選択しましょう。

4.住宅ローン相談前に準備しておくもの


住宅ローンに関する相談では、「正確な借入限度額」や「適正な予算」をその場で的確に算出してもらうため、事前に以下の書類(スマホの撮影画像でも可)を手元に用意しましょう。

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相談の質は、持ち込む情報の精度で決まります。曖昧な情報では、アドバイスも曖昧になります。源泉徴収票はもちろん、自動車ローンなどの返済明細表も忘れずに。割賦販売など自分では借金という自覚がないような小さな支払いが審査に響くこともあるため、現時点での全ての負債を正直にさらけ出すのが、正確な診断への近道です。

■必ず準備すべきもの

準備しておくもの 書類の例
直近の収入がわかるもの 会社員:直近の源泉徴収票
自営業:直近3期分の確定申告書
(ペアローン検討時は夫婦2人分)
勤務先と勤続年数がわかるもの 職歴証明書(在籍証明書)、入社日がわかる雇用契約書や社員証など
既存の借入状況がわかるもの 自動車ローンや教育ローンなどの残高・毎月返済額がわかる明細表や残高証明書

これらの書類がそろうことで、不動産会社や金融機関の担当者が「今のあなたの状況で、どの程度の借入れであれば審査に通る可能性が高いか」という実務的な計算(返済比率の算出)を行ってくれます。

ただし、上記はあくまで「借りられる限度額」を出すための書類です。「家計を圧迫しない無理のない返済額」を算出するには、別途FPに毎月の生活費や将来の支出などを伝えて計算してもらう必要があります。

■相談の目的に合わせて追加で準備するもの

相談の目的 追加の書類の例
「無理なく返せる額」を相談したい場合 ・毎月の生活費や家賃などの大まかな支出がわかるメモ
・現在の金融資産(頭金に出せる自己資金額)がわかるもの
買いたい物件が決まっている場合 ・物件のパンフレットなど価格や所在地、広さがわかるもの
・(マンションの場合)管理費や修繕積立金が記載された書類
住宅ローンの借換えを相談したい場合 ・現在借りている住宅ローンの「返済予定表(返済計画表)」
・他の銀行で「事前審査」をすでに受けている場合は、その結果通知

●「無理なく返せる額」を相談したい場合
「いくらまで借りられるか」ではなく、将来の教育費などを踏まえて「いくらなら最後まで安全に返済できるか」を確認したい場合、現在の家賃、食費、光熱費、通信費、保険料など、ざっくりとした月々の生活費の内訳がわかるメモや、預貯金や証券口座の残高など現在の金融資産がわかるものが手元にあると、精度の高いキャッシュフロー表を作成してもらえます。

また、今後起こりうるライフイベントとそのときの想定費用をまとめておくと、より具体的な返済計画を立てやすくなるでしょう。

>>あわせて読みたい(住宅ローン利用時に頭金はいくら用意する?平均額と検討ポイント)

●買いたい物件が決まっている場合
検討中の物件が決まっている場合は、その物件の価格や概要がわかる書類を準備します。

マイホーム購入には、物件価格とは別に「物件価格の7〜10%程度の諸費用(仲介手数料、ローン手数料など)」が現金で必要になります。詳細な物件資料があれば、それをもとに「諸費用もローンに組み込んで借りられるか(フルローン等)」を含めた、正確な資金計画を立てることができるでしょう。

また、銀行は「その物件にいくらの価値があるか(担保価値)」を厳しく審査します。物件資料を見せることで、物件起因の致命的なリスクを事前審査の前に予測することができます。

マンションの場合は、「管理費・修繕積立金」だけでなく、「将来どのくらい値上がりしていくか」というリスクも含めて、長期的な返済計画に組み込んでもらうと良いでしょう。

>>あわせて読みたい(住宅ローンに必要な担保とは?物的担保と人的担保について)

●住宅ローンの借換えを相談したい場合
他の金融機関への借換えを検討している場合、相談窓口(金融機関やFP)に必ず持参すべきなのが現在借りている住宅ローンの「返済予定表(返済計画表)」です。

この書類に記載されている「現在のローン残高」「適用金利」「残りの返済期間」の3つのデータがないと、プロであっても借換えのメリット(シミュレーション)の試算が困難です。

また、借換えには事務手数料や登記費用といった諸費用が発生します。返済予定表(返済計画表)を準備することで、借換え手数料や諸費用を踏まえてメリットがあるか試算ができます。

手元に見当たらない場合は、事前に現在借りている金融機関に再発行を依頼するか、WEBサイトの契約者ページから印刷して必ず用意しましょう。

>>あわせて読みたい(住宅ローン借換えの流れ|メリット・デメリットから注意点まで)

5.住宅ローン相談の流れ


住宅ローンの相談から融資が実行されるまでの手順は以下の通りです。

  1. 相談先の選定・予約(目的の明確化)
  2. 事前準備・相談
  3. 複数行への事前審査(仮審査)の申し込み
  4. 不動産の売買契約と、本審査へ進む金融機関の最終比較
  5. 本審査の承認と金銭消費貸借契約(金消契約)
  6. 融資実行と物件の引き渡し
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相談から契約までの流れは、いわば「比較と納得のプロセス」です。一度の相談で決める必要はありません。提案を持ち帰り、家族で「本当にこの返済額で今後の家計に無理が生じないか」を話し合う時間が最も大切です。比較検討段階では、金利だけでなく、団信の保障範囲という安心料の差もしっかり見比べましょう。

STEP1:相談先の選定・予約(目的の明確化)

相談したい内容、決めるべき内容を踏まえ、相談先を選びます。

例えば、適正な住宅ローン予算を知りたい場合はFPへ、自身の属性で審査に通るか知りたい場合は不動産会社や銀行に相談しましょう。

STEP2:事前準備・相談

相談日までに、収入を証明する書類や現在の借入状況がわかる書類、物件に関する書類など必要な書類を準備し、相談に臨みます。

相談当日は、まず担当者からのヒアリングに回答する形で現在の状況を伝えます。年収や家族構成、自己資金の額、他の借り入れの有無などを正確に回答しましょう。

また、質問があれば内容をまとめておくとスムーズです。

STEP3:複数行への事前審査(仮審査)の申し込み

大枠の予算と希望の金利タイプが決まり、買いたい物件が見つかったら、複数行(メガバンクやネット銀行など2〜3行)に同時並行で事前審査を出します。

実務上、事前審査に通っていないと物件の購入申し込み(買付)を受け付けてもらえないため、特に人気物件はスピーディーに対応しましょう。

STEP4:不動産の売買契約と、本審査へ進む金融機関の最終比較

事前審査に承認された銀行の中から、「金利」「諸費用」「団信の保障内容」を総合的に比較し、本命の1行に絞り込みます。

不動産の「売買契約」を結んだ後、その売買契約書等を用いて、選んだ銀行へ「本審査」を申し込みます。

STEP5:本審査の承認と金銭消費貸借契約(金消契約)

本審査は健康状態なども細かく見られるため、2週間以上かかることがあります。

承認が下りたら、銀行から提示された最終的な融資条件を確認し、納得したうえで「金消契約(ローン契約)」を結びます。

STEP6:融資実行と物件の引き渡し

金消契約で定めた日(物件の引き渡し日)に融資が実行され、不動産会社へ支払われます。同日に鍵の引き渡しと所有権の移転登記が行われ、完了です。

実務上、STEP4の「売買契約」からSTEP6の「引き渡し」までは約1ヶ月〜1.5ヶ月しか猶予がないため、不動産会社や銀行の担当者と密に連携し、書類の提出などを即座に行う必要があります。

6.住宅ローン相談の場を有意義にするための質問リスト


住宅ローンに関する相談をする際は、事前に解決したい内容をもとに確認したい質問の内容を考えておきましょう。

予算・家計の防衛に関する質問例 ・現在の家計収支と将来のライフイベントにかかる費用等を踏まえ、破綻しない借入上限額はいくらか
・手元の預貯金のうち、いくらを頭金・諸費用に回し、いくらを生活防衛資金として残すべきか
・変動金利を選んで将来金利が上昇した場合、金利何%の上昇までなら耐えられるか
・現在は健康であっても、金利を上乗せしてでもがん保障などの手厚い団信を付けるべきか
審査・手続き・コストに関する質問例 ・転職して1年未満(または自営業・育休中)だが、この属性でも審査の土俵に乗る金融機関はどこか
・過去にクレジットカードの遅延履歴があるが、フラット35など代替案となる審査ルートはあるか
・事務手数料や保証料など、初期費用がいくらかかるか
・事前審査に出すにあたり、既存のマイカーローンは先に完済することを条件に申し込むべきか

7.住宅ローン相談前に押さえておきたいポイント


住宅ローンの相談を利用する前に、押さえておきたいポイントを紹介します。

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最も重要なのは「銀行が貸してくれる額」と「あなたが返せる額」は別物だという認識です。銀行はあなたの趣味や、将来の贅沢な外食までは考慮してくれません。プロの「借りられます」という言葉は、あくまで数学的な合格通知です。そこに自分の人生の楽しみを加味した「マイルール」を上乗せして判断しましょう。

7-1. 事前審査までは基本的に断ることができる

住宅ローンの相談窓口(不動産会社や金融機関)から特定のローンを提案されたとしても、納得がいかなければ当然断る権利があります。

ただし、物件の売買契約を結び、「本審査」へ進んだ段階での自己都合のキャンセルは極めて危険です。物件の引き渡しに間に合わなくなり、場合によっては数百万円の手付金が没収される可能性もあります。

提案内容の検討・断りは、事前審査の段階までに完結させましょう。

7-2. 「借りられる金額」と「返せる金額」は違う

住宅ローンを組む際、最も陥りやすい罠が「銀行が貸してくれる限度額=自分たちが無理なく返せる額」と錯覚してしまうことです。

金融機関が提示する借入限度額は、税金や社会保険料が引かれる前の「額面年収」をベースに計算されます。各家庭の手取り額や将来かかる子どもの教育費、老後の年金生活などは考慮されていません。

借入限度額いっぱいまで無計画に借りてしまうと、「子どもの学費が払えない」「病気で収入が減り、たちまち家計がショートする」といった事態が起こる可能性があります。

とはいえ、数十年先までのリスクを織り込んだ、「無理なく返せる額」を自身で完璧に計算するのは困難です。家を買う決断をする前に、現在の生活費や貯蓄額のデータを持ち寄り、住宅ローンのプロに相談することが、失敗しないための対策になります。

>>あわせて読みたい(住宅ローンの平均はいくら?適切な借入金額や返済額の目安を解説)

7-3. 金利の低さだけで住宅ローンを選ばない

住宅ローンを比較検討する際は、金利の低さだけでなく、諸費用や団信の保障内容も踏まえることが重要です。

金利が低い金融機関が、事務手数料や保証料なども低く設定されているとは限りません。

「金利はA銀行のほうが低いが、事務手数料や保証料などを含めた総額はB銀行のほうが低い」といったケースもあります。

また、金利の低さよりも団信の保障を手厚くし、死亡・所定の高度障害状態に加えてがんなどにも備えられるようにしたほうが、自身や家族にとってよりよい選択となることもあるでしょう。

7-4. 事前審査後に商品を比較する

基本的に金融機関は自社の商品しか提案しないため、他行の商品を比較検討せずに決めてしまうのは避けるべきです。

一方で、良い物件を見つけた後に複数の窓口を1件ずつ回って相談していると、他の買い手に物件を取られてしまう可能性があります。

銀行へ行く前に、まずはFPに「無理なく返済できる額」を確認し、物件が決まったら2〜3行の金融機関へ同時に事前審査(仮審査)を申し込み、相見積もりを取ります。

事前審査の承認を得られた金融機関の中から、金利や諸費用、団信の条件などを比較し、1行に絞り込むことが、スムーズに進めるためのコツです。

7-5. わからないことは遠慮せずに質問する

住宅ローンは専門用語が多く仕組みが複雑ですが、「よくわからないから」という理由で担当者に任せて契約を進めてしまうのは危険です。

契約が締結した段階から、すべての条件・リスクを理解し合意したとみなされます。借入額が大きくなりやすいからこそ、納得がいかない部分は相談の段階で詳細な説明を求め、遠慮せずに質問をして理解したうえで進めましょう。

8.住宅ローン相談に関するよくある質問Q&A


住宅ローン相談を利用する人が抱えることの多い疑問点に回答します。

Q. 住宅ローンの相談は無料でできますか?

A. 多くの相談窓口では、相談料は無料です。例えば、金融機関の相談窓口、不動産会社、住宅会社、住宅展示場の相談会などは、無料で何度でも住宅ローンの相談ができます。

ただし、これらの相談窓口は、営業活動が目的であり中立的なアドバイスは期待できないケースが多いです。

独立系FPなど特定の金融機関に属さない窓口であれば、家を買うべきかどうかや、選ぶべき商品などを客観的な視点で提案してもらえますが、相談料(1時間あたり5,000〜20,000円程度)が発生することがあります。

数千万円の借金をするにあたって、目先の数万円を惜しんで後々後悔するよりも、住宅購入に踏み切る前にFPに家計の安全性を確認してもらうことが、結果的にコストパフォーマンスの高い防衛策に繋がるでしょう。

Q. 住宅ローン相談にはどれくらい時間がかかりますか?

A. 住宅ローンの相談にかかる時間は、相談先や相談方法、相談内容などで異なります。対面で相談する場合、所要時間は60〜120分が目安です。

電話やオンラインでの簡易的な相談では、30分程度で終了するケースもあります。

Q. 物件が決まっていなくても住宅ローン相談はできますか?

A. 可能であり、むしろ「物件探しを始める前」に相談しておくことが大切です。

FPに相談すれば、無理なく返済できる額をシミュレーションしてくれます。安全な予算の範囲内で物件探しができるため、スムーズなマイホーム購入に繋がるでしょう。

Q. 相談したら、しつこく営業されませんか?

A. 相談する相手(窓口)によっては、継続的に営業連絡がくる場合があります。特に営業連絡が多い傾向にあるのが、物件の仲介などで利益を得る不動産会社です。

連絡を避けたい場合は曖昧な返事は避け、「すでに他社で物件を契約した」「他行でローンを組んだ」など、はっきり意思表示をすることが大切です。

9.まとめ


住宅ローンの相談において最も危険なのは、「プロに任せておけば安心」と盲信し、相手ベースで契約を進めてしまうことです。

  • 「借りられる額」と「返せる額」を混同しない
  • 相談には源泉徴収票や既存借入の返済予定表など具体的な書類を持参する
  • 比較検討は「事前審査」と同時進行で行う

これらのポイントを押さえつつ、自身とご家族の家計を守る住宅ローンを選ぶために、本記事で紹介した質問リストや相談相手の使い分け方をぜひ参考にしてください。

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  • ・ネットでの手続きに不安がある
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  • ・購入する物件がおおよそ決まったので相談したい

SBIマネープラザの店舗では、住宅ローンに詳しいスタッフがわかりやすく説明します。ご予約することで待ち時間もなくご相談いただけます。

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  • 本資料・記事の内容に基づいて行われた行為により生じた損害等について、当社は一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
  • 個別の税務判断や納税申告に関しては、税務署・税理士などの専門家にご相談ください。

この記事の監修者

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  • 松井大輔

  • 株式会社400F 松井大輔

    1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / CFP® / 証券外務員一種

    名古屋工業大学卒業後、2009年株式会社東芝入社。携帯電話、スマートフォンの開発設計に携わる。 その後富士通株式会社を経てエンジニアから心機一転、ジブラルタ生命保険株式会社に入社し 完全歩合制の保険営業に挑戦。保険営業をしつつFP資格を取得しセミナーや社内勉強会、金融コラム の執筆と活動の場を広げていき、保険代理店を経て2022年11月より現職。 エンジニア時代に培った論理的思考を用いてお金の話についてわかりやすく伝えることをモットーに、 総合的なライフプランニングによって住宅資金、教育資金、老後資金を『最適』な金融商品・制度を 用いて戦略的に準備するアドバイスを得意としている。


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