住宅ローン借換えの流れ メリット・デメリットから注意点まで

住宅ローンを借入れ、返済が始まった後の住宅ローンのメンテナンスの代表的な手法が「借換え」です。借換えをするにはタイミングを見極める必要があります。ここではどのような点に注意して借換えを行えば良いのか、また借換えにかかる費用などについて説明します。十分にご理解いただいたうえで上手に利用しましょう。

1.住宅ローンを借換えるメリット・デメリット


●メリット

① 借入金利の見直しができる

現在返済中の住宅ローンから、より金利が低い住宅ローンへ借換えることで、利息が軽減されて返済総額を抑えることができます。借換えの際には、事前に手続費用も含めてシミュレーションを行い、メリットがあるかどうか確かめることが重要です。

また、近い将来金利が上昇する可能性が高いと予測して変動金利型から固定金利型に借換えるという考え方もあります。

② 団体信用生命保険(以下、団信)を見直しできる

一般的に住宅ローンには団信が付帯していますが、この保険は返済期間中に契約内容を変更することはできません。返済中の住宅ローンで団信に加入している場合、その保障は借換えにより終了するため、借換後も団信へ加入を希望する場合は改めて加入の申込みをする必要があります。

住宅ローンの借換えのタイミングで家庭の経済状態や保険会社で加入している保険を確認し、団信の加入を改めて行うことで団信の保障内容を充実させたり、必要な保障だけに絞ることができます。ただし、健康状態によっては加入ができない場合もあるので注意が必要です。

●デメリット

① 借換えの手続時に諸費用が必要

総返済額を減らすことができても、手続時に諸費用がかかりますので、一時的な費用が発生することは避けられません。具体的には以下のような諸費用が必要となります。

・期限前完済手数料(現在の住宅ローンを全額一括返済するときに必要な手数料)

・抵当権抹消登記費用

・保証料

・事務取扱手数料

・契約印紙代

・抵当権設定登記費用

などが必要になります。また、返済中の住宅ローンで保証料を一括前払いしている場合は、未経過分の保証料が返還されます。 

なお借換時の借入金額に上記の費用を含めることができる金融機関も多いので問合わせてみましょう。

② 手間と時間がかかる

借換えの手続きには新規の住宅ローンの申込み・契約と現在の住宅ローンを完済するという2つの手続きを同時に進める必要があるため、手間と時間がかかることは避けられないでしょう。

2.住宅ローンの借換えの必要書類と手続きの流れ


住宅ローンの借換えにあたっては借入れと同じく、必要書類の提出のほか、既存借入先への住宅ローン完済の手続きが必要となります。提出書類に不足や不備がないように揃えましょう。

●必要書類

下記に、住宅ローンの借換えのために一般的に必要となる書類を記載しますが、借換先金融機関によって異なる場合があります。必要な書類は借換えを検討する金融機関に必ず確認しましょう。

・本人確認書類

・収入証明書

・登記事項証明書

・現在の住宅ローンの償還予定表

・住宅ローンの返済口座の通帳の写し

・火災保険証券

●住宅ローンの借換手続きの流れ

① 借換えを検討している金融機関への相談

現在借入れている住宅ローンから借換検討先金融機関の住宅ローン商品へ借換えした際に、メリットがあるかどうかシミュレーション等をして確認します。審査の申込み 住宅ローン事前審査を申込みます。事前審査が通ったら本審査を申込みます。金融機関によっては事前審査が不要な場合もあります。

② 一括完済の申込み

借換先の金融機関から融資の承認が出たら、現在返済している住宅ローンの金融機関窓口に一括完済の申込みをします。完済予定日の1カ月前までに一括完済の申込みをしなければならない等、金融機関によって期日が異なるため注意しましょう。

③ 借換先金融機関と住宅ローンの契約をします。

④ 融資が実行されると同時に現在の住宅ローンの完済手続きをし、抵当権抹消登記の申請と借換先金融機関の抵当権設定登記の申請をします。登記の申請は司法書士が行います。

3.住宅ローンを借換えるときの注意点


住宅ローンの借換えには注意しなければならない点が3点あります。

●借換えのタイミングに注意する

11月や12月など年末に借換えの手続きをする場合、借換先の金融機関から発行される住宅ローンの年末残高証明書の到着が遅れ、年末調整でその年の住宅ローン控除が受けられなくなる可能性があります。

この場合、確定申告が必要となる可能性があります。

●総返済額と諸費用によっては借換えしない方が良い場合がある

一般的に住宅ローンの借換えは利息軽減効果を狙って行うものです。現在返済している住宅ローンとの金利差や諸費用の額によっては期待する利息軽減効果が得られない場合もあります。借換えを検討する際は必ずシミュレーションをして効果を確かめておきましょう。

●連帯債務の住宅ローンを借換えるときは贈与税などに注意する

夫婦や親子などが連帯債務者になっている住宅ローンを単独名義の住宅ローンに借換えるときは、債務がなくなった人に対して経済的な利益の提供があったとみなされて贈与税がかかることがあります。

また、住宅借換金等特別控除(住宅ローン控除)の対象外となる可能性があることも、注意が必要です。

4.借換えを検討するポイントを整理


最後に借換えをする際に注意したいポイントを整理しておきます。

① 借換先金融機関との金利差とタイミングを考慮して試算すること。

② 借換えに要する費用を含めて効果を計算すること。

③ 利息軽減効果だけではなく、団信も考慮すること。

タイトル

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  • 吉田 貴彦

    ㈱住宅相談センター 代表取締役

    立教大学法学部法学科卒。アメリカの不動産業界では一般的である、FPやモーゲージブローカー(住宅ローンコンサルタント)、ホームインスペクター(住宅診断士)などが用いる手法を15年以上前から取り入れて、お客さま側に立った住宅・不動産アドバイスを行っている。
    【保有資格】CFP®/公認不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/神社検定1級


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