年収300万円で家は買える?住宅ローンで借入れできる額や毎月の返済額の目安

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  • 松井大輔

  • 株式会社400F 松井大輔

    1級ファイナンシャル・プランニング技能士 / CFP® / 証券外務員一種


マイホームの購入を考えるとき、そもそも自分の年収でローンは通るのかと不安に感じるのは当然のことです。

結論から言えば、年収300万円台でも住宅ローンを組んで家を買うことは可能です。

年収300万円の場合、税金や保険料を引かれた実際の手取りは約230〜240万円(月額20万円弱)です。

金融機関は「額面の300万円」を基準に融資額を計算しますが、実際に住宅ローンを返済していくのは手取りからになるため、限度額まで借入れするのは避けたほうがよいでしょう。

この記事では、年収300万円のかたが、無理なく借りられる金額の目安や審査に向けた対策、購入後の家計を圧迫しないための資金計画のコツなどについて解説します。

松井大輔

年収300万円での住宅ローンは、決して不可能ではありません。しかし、成功の鍵は「背伸びをしないこと」に尽きます。金融機関が提示する借りられる額は、あくまで上限値です。大切なのは、あなたのライフスタイルにおいて、ローンを払いながらも趣味や教育、将来への貯蓄を継続できる返せる額を自ら見極めることです。
2026年現在は物価高の影響もあり、家計に余裕を持っておくことの重要性が増しています。中古物件の活用や自治体の補助金も積極的に視野に入れてみてください。家を買うことがゴールではなく、その後の人生を豊かにするための適切な手段として住宅ローンを賢く活用しましょう。

1.【結論】年収300万円でも住宅ローンは組める


年収300万円のかたでも、金融機関が定める「前年度年収100万円以上」などの最低条件を満たしており、返済能力に問題がないと判断されれば、住宅ローンの借入れは可能です。

住宅金融支援機構の調査(※)によると、2024年度に住宅ローン「フラット35」を利用して家を購入した世帯のうち、年収400万円未満の割合は19.9%です。
※出典 : 住宅金融支援機構「2024年度 フラット35利用者調査

ただし、民間金融機関は年収制限(400万円以上など)や雇用形態による要件が厳しく、年収300万円台で審査を通すのはハードルが高いのが現実です。そのため、年収制限が緩やかに設定されている「フラット35」が、この年収帯のかたにとって選択肢となります。

住宅ローン審査では申込者の信用情報や他の借入れをシビアにチェックされます。年収300万円台の場合、もともとの借入可能枠が小さいため、例えばスマホ端末代金の分割払いが残っているだけでも返済比率の枠を圧迫し、審査に影響を与える場合があることを理解しておきましょう。

松井大輔

年収300万円でも借入れは可能ですが、民間金融機関の審査は厳しいのが現実です。年収要件が緩やかな「フラット35」が選択肢となります。また、金融機関の提示する上限額は、家計にとって余裕のない「返済の限界ライン」であることが多いため注意が必要です。審査に通ることと、ゆとりを持って返済し続けることは別物だと心得ましょう。

>>あわせて読みたい(住宅ローン借入額の年収目安はいくらが正解?借りすぎを防ぐ6つのポイント)

2.年収300万円の住宅ローン借入額・毎月返済額の目安


年収300万円のかたが住宅ローンを組む場合、住宅ローンの借入額や毎月の返済額はそれぞれいくらが目安なのでしょうか。以下で詳しく解説します。

松井大輔

借入額を考える際は額面ではなく、手取りを基準にするのが安全です。年収300万円の場合、手取りは月20万円弱です。ここから返済と維持費を捻出することを考えると、借入額は1,500万円程度が安全圏といえます。将来の教育費の積み立てなどを止めないためにも、ゆとりを持った返済負担率に抑えることが大切です。

2-1.年収倍率をもとに考えた目安

年収倍率は、住宅の購入資金(物件価格の総額)が、世帯年収の何倍に相当するかを示す指標です。

住宅ローンの借入額は年収の5〜7倍が目安といわれており、年収300万円の場合、借入額の目安は1,500〜2,100万円です。

例として、2,100万円(年収の7倍)を借りた場合のシミュレーションは以下の通りです。

  • 借入額:2,100万円(35年返済/金利1.0%/元利均等方式)
  • 毎月の返済額:約5.9万円

d NEOBANK 住信SBIネット銀行のシミュレーションツールを使用し試算

「月5.9万円なら支払えそうだ」と感じるかもしれませんが、住宅購入の場合は賃貸とは異なり、住宅ローンのほかに「固定資産税」や「マンションの管理費・修繕積立金(戸建ての場合は将来の修繕準備金)」などの維持費がかかります。

生活費を圧迫しないために、年収300万円のかたが無理なく返済できる住宅ローンの目安は、「年収の4〜5倍(1,200〜1,500万円)」程と考えるのが良いでしょう。

>>あわせて読みたい(住宅ローンは年収の何倍が理想?借入限度額と年収倍率を基準にする注意点)

2-2.返済負担率をもとに考えた目安

住宅ローンの借入額を決めるもう一つの指標に「返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)」があります。

年収300万円のかたが金利1.0%(35年返済)で借りた場合の返済負担率の目安は以下の通りです。

返済負担率 返済額 借入額
15% 年間45万円(月約3.8万円) 約1,340万円
20% 年間60万円(月約5.0万円) 約1,770万円
25% 年間75万円(月約6.3万円) 約2,230万円
30% 年間90万円(月約7.5万円) 約2,650万円

フラット35のシミュレーションにて試算

一般的に、返済負担率は20〜25%に収めるのが安全な基準とされていますが、金融機関が計算する返済負担率はすべて「額面年収(税引き前)」で計算されます。

住宅購入後の生活を圧迫しないためには、額面ではなく「手取り額の20%以下」に年間返済額を抑えましょう。

これを年収300万円の額面に換算し直すと、「返済負担率15%(借入額約1,340万円/月約3.8万円)」となり、前段で解説した年収倍率をもとにした目安(1,200〜1,500万円)とも合致します。

金融機関からの貸し出しが返済負担率30%(2,600万円)程まで可能であっても、限度額まで借入れるのは避けましょう。

3.住宅ローン借入額を考える際に考慮すべき各種費用


住宅取得時に必要な資金は、物件代金だけではありません。利息や契約時の諸費用、購入後に毎年かかる税金・保険料、将来の修繕費も含めて借入額を検討する必要があります。

年収300万円のかたがマイホーム購入の予算を決める前に、考慮すべき各種費用の詳細を解説します。

松井大輔

住宅ローン以外にかかる維持費の存在を忘れてはいけません。固定資産税や修繕積立金などで、月々3万円程度の支出が上乗せされるのが一般的です。これらを無視してローンを組むと、家計が苦しくなるリスクが高まります。また、変動金利を選ぶ場合は将来の金利上昇が生活に影響するため、より慎重な試算が必要です。

3-1.金利上昇よる返済額の増加

現在の住宅ローンは低金利な「変動金利」を選ぶのが主流ですが、年収300万円のかたは途中で金利が上がり、毎月の返済額が増えるリスクについて慎重に考える必要があります。

年収300万円のかたが1,500万円を借入れた場合の、金利上昇シミュレーションを見てみましょう。(条件:借入額1,500万円、返済期間35年、元利均等返済、ボーナス払いなし)

適用金利 毎月の返済額(変動幅) 年間の返済額
〜10年目 年1.0% 約4.2万円 約50.8万円
11〜20年目 年2.0%に上昇 約4.7万円(+約0.5万円) 約56.9万円
21年目~ 年3.0%に上昇 約5.1万円(+約0.9万円) 約60.8万円

資金プランシミュレーション|知るぽるとを使用し試算
※あくまで試算であり、実際の返済額は諸条件で変わります

毎月の手取りが約20万円の家計において、固定資産税などの維持費(約3万円と仮定)を含めると、住宅ローン金利が上がった時点で毎月の住居費は月約8万円近くになることが想定されます。

さらに、ローンを組んで10年後・20年後は、住宅の修繕費が必要になるだけでなく、「子どもの進学による教育費のピーク」や「車の買い替え時期」といった避けられない支出とも重なる可能性があります。

変動金利を選ぶ場合は、「将来、最もお金がかかる時期に金利が上がって住宅ローンの支払いが増えても、確実に生活していけるか」という点も踏まえ、資金計画を立てる必要があります。

3-2.借入れ時の諸費用・手数料

マイホームを購入する際は、物件の代金だけでなく、住宅ローン契約時の「事務取扱手数料」「保証料」、国に納める「印紙代」や「登記費用(司法書士への報酬含む)」といった諸費用が発生します。

諸費用の目安は、新築か中古かなどの条件で異なりますが、「物件価格の3〜10%」が目安です。1,500万円の物件を購入する場合は、「約45〜150万円」がかかります。

金融機関によっては、自己資金がないかたでも諸費用分もローンに上乗せするオーバーローンという方法もありますが、年収300万円のかたがこれに頼るのは注意が必要です。

物件の担保価値以上の金額を貸し出すことになるため、金融機関の住宅ローン審査は厳格になります。仮に審査に通ったとしても、借入総額が1,500万円の目安のラインを超えてしまうため、毎月の返済額が家計を圧迫する可能性が高まります。

安全な資金計画をたてるためには、諸費用分の自己資金をしっかり貯められる家計の土台を作ることが大切です。

3-3.火災保険料や固定資産税などの定期的な支出

マイホーム購入後は、住宅ローンの返済とは別に以下のような定期的に支払いが発生する費用があります。

  • 固定資産税・都市計画税:毎年4月〜6月頃に納付書が届き、一括または分割で支払う(年間10万円前後)
  • 火災保険・地震保険料:住宅ローンを組む際に加入が必須な保険(年間5〜10万円程)

これらを月額に換算すると、ローン返済とは別に毎月約3万円が維持費として発生します。年収300万円の家計において、これらの費用は大きな負担となります。

毎月のローン返済額に加えて維持費も含めた総額を払っても、食費や教育費が不足しないか、慎重にシミュレーションを行うことが大切です。

>>あわせて読みたい(住宅ローン契約に火災保険は必須?契約の確認事項や選び方、注意点)

3-4.修繕・メンテナンス費用(戸建ての場合)

戸建ての場合、築10〜15年を過ぎると、外壁の再塗装や屋根の補修、給湯器や水回り設備の交換などで、基本的に1回あたり100〜200万円規模の修繕費が発生します。

ただし、修繕費はいつ・いくら発生するかわかりません。自身で積み立てなどを行い用意しておく必要があります。

もし屋根の雨漏りや冬場の給湯器の故障など、すぐに修繕が必要であっても、自己資金で修繕費が賄えなければ、金利の高いリフォームローンなどを利用しなければいけなくなる可能性があります。

戸建てを購入する場合は、毎月の返済とは別に、最低でも月1.5〜2万円を修繕費用として強制的に貯金する仕組みをつくり、それを継続できる家計であることが重要です。

3-5.駐車場代・管理費・修繕積立費(マンションの場合)

マンションを購入すると、住宅ローンの返済とは別に、以下の費用が毎月かかります。

  • 管理費:共用部分の清掃や設備点検、管理人の人件費など
  • 修繕積立金:十数年ごとの大規模修繕(外壁や屋上の補修)に備えた貯金

国土交通省の令和5年度マンション総合調査(※)によると、管理費の平均は月1万1,503円、修繕積立金の平均は月1万3,054円であり、合計で月2万4,557円かかる計算です。

また、同調査によると47.1%の約半数のマンションが、段階増額積立方式(数年ごとに積立額を引き上げる方式)を採用しています。10年後、20年後には修繕積立金が値上がりするということです。

さらに、車を所有している場合は、敷地内の駐車場代(数千〜数万円)が別途必要になります。

マンションを検討する場合は、将来確実に値上げされる金額と駐車場代を含めた総額を引いても、手取りから家族の生活費が捻出できるか、慎重にシミュレーションを行うことが大切です。

※出典:国土交通省「令和5年度マンション総合調査」令和6年6月21日
※使用料、専用使用料からの充当額を除く。

4.年収300万円の場合の住宅ローン審査への対策


年収300万円のかたが住宅ローン審査に通るためにできる対策としては、主に以下の方法があります。

松井大輔

住宅ローン審査を通すためには、他の借入れをゼロにすることが最優先です。スマホ端末の分割払いやリボ払いなど、少額でも審査に大きな影響を与えます。不要なカードは解約し、信用情報を整えましょう。
また、物件の質も審査対象になるため、不動産会社と協力して基準を満たす物件を検討することも重要です。

4-1.借入額を下げる

住宅ローン審査に通り、住宅購入後の生活の圧迫を防ぐための対策は、物件の価格帯を下げ、借入希望額を安全ライン(1,500万円以下)に収めることです。

借入額を下げることは、審査に通りやすくするだけでなく、限界まで借りた結果、手取りがすべてローンと維持費の支払いに充てられるのを防ぐ対策にもなります。

予算を1,500万円以下に抑えるためには、築年数の経った中古物件や、駅からバスを利用するエリアの物件などを検討する必要があるでしょう。

4-2.他の借入れを完済しておく

年収300万円のかたが審査を通過するためには、自動車ローンや教育ローン、カードローンなど、他の借入れを事前に完済しておくことが重要です。

特に見落としがちな借入れが、以下の3点です。

  • スマートフォン端末の分割払い:携帯電話の利用料金と一緒に払っていてもローンとみなされる
  • クレジットカードのリボ払い・分割払い:借入残高があると「日常的に家計が回っていない(返済能力がない)」と判断されやすい
  • 使っていないカードのキャッシング枠:実際にお金を借りていなくても、「いつでも枠内の借入れができる状態」としてみなされる

自身の名義になっている借入れはすべて完済し、不要なクレジットカードはキャッシング枠ごと解約して、信用情報を問題のない状態にしておきましょう。

4-3.フラット35に申し込む

年収300万円帯で確実に審査承認を狙うなら、国と民間金融機関が提携して提供する「フラット35」を選びましょう。

一般的なメガバンクやネット銀行は、保証会社が申込者をスコアリングするため、年収で足切りされるケースがあります。一方、フラット35は国(住宅金融支援機構)の定めた基準さえクリアしていれば、年収の低さだけを理由に否決されることはありません。

ただし、フラット35は物件に対する審査が厳格な点に注意が必要です。著しく劣化している物件や建築基準法に違反している安価な中古物件では、そもそも審査を受けられません。

>>あわせて読みたい(「フラット35の利用時に必要な適合証明書とは?」取得方法と注意点)

5.無理なく住宅ローンを返済するためにやるべきこと


住宅ローンの返済を無理なく継続するには、税制優遇や補助金を活用することが重要です。

また、できるだけ早いタイミングで借入れをしたり、専門家に相談したりして適切な借入額を決めることも検討しましょう。

松井大輔

年収300万円世帯は、自治体の補助金を賢く活用し、借入額そのものを抑える工夫が不可欠です。返済期間を延ばして月々の支払いを減らす「50年ローン」などは、利息負担が増し老後の生活が苦しくなるリスクを高めるため避けたほうがよいでしょう。まずは専門家に相談し、将来の教育費や老後資金を含めた長期の資金計画を立てることから始めましょう。

5-1.住宅ローン控除を活用する

住宅を購入すると、年末のローン残高の0.7%(2026年5月時点)が所得税や住民税から減税(控除)される「住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)」を利用できます。

ただし、自身が納めた税金(所得税+住民税の一部)の額以上に控除されることはないため、年収300万円の世帯の場合、控除されるのは多くても年間10万円前後と考えておくと良いでしょう。

住宅ローン控除は、あくまで住宅購入後の家計を少しだけ助けてくれる制度に過ぎません。控除額を最大化することより、借入額そのものを1,500万円以下に抑えることの方が、家計を守るためには大切です。

5-2.補助金を活用する

国や自治体は、マイホームを取得するかた向けにさまざまな補助金制度を実施しています。

ただし、国が推進する大型補助金の対象となる「ZEH水準住宅」や「長期優良住宅」は、建築費用が非常に高額です。年収300万円のかたは、国の高額な新築向けの補助金ではなく、自身が住みたい市区町村(自治体)が独自に行っている以下のような支援制度があるか確認しましょう。

  • 中古住宅取得補助金:地域の中古物件を購入した若者や子育て世帯への現金支給
  • 空き家リフォーム補助金:地域の「空き家バンク」に登録された物件を安く買い、改修する際の費用補助
  • 移住支援金:都心部から少し離れた郊外や地方へ移住して家を買う際の支援

これらの制度は、先述した「郊外の中古物件で1,500万円以下に抑える」という戦略と相性が良いです。予算内に収まる物件を探しつつ、使える自治体の補助金を活用しましょう。

5-3.借入時期を早める

年齢が若いうちに住宅ローンを組む最大のメリットは、35年ローンを組んでも定年退職(60〜65歳)を迎える前に住宅ローンを完済でき、老後の住居費負担をなくせることです。

ただし、若いからといって、返済期間が40年や50年の「超長期住宅ローン」の利用は、年収300万円の世帯では避けたほうがよいでしょう。年金生活になっても毎月数万円の返済を継続するのは、困難といえます。

若いうちにマイホームを購入する場合は、期間を延ばして毎月の返済額を減らす、または高い家を買うのではなく、1,500万円以下の物件を35年以内で組んで定年退職前に完済することを意識して資産計画を立てましょう。

5-4.専門家に相談して適切な借入額を確認する

年収300万円でマイホームの購入を検討する際は、「自分が無理なく返せる額(手取りの20%以下)」を見極める必要があります。

また、安全な資金計画を立てるには、「家計の収支から毎月3万円の維持費を引いて本当に住宅ローンが払えるか」「いざという時の生活防衛資金は手元にいくら残せるか」「子どもの教育費のピークに耐えられるか」など、将来を想定して細かく試算することが大切です。

住宅購入計画を立てるのが難しい場合は一人で抱え込まず、住宅ローンの専門家やFPなどに相談しましょう。複数の金融機関の審査基準や金利を客観的に比較し、手取り額と将来のライフプランに基づいた、安全な借入額と返済プランを一緒に組み立ててくれます。

6.年収300万円の住宅ローン借入れに関するよくある質問【Q&A】


年収300万円での住宅ローンについて、寄せられやすい質問に回答します。

Q. 年収300万円ではどんな家が買える?2500万の家は買える?

A. 単独名義で2,500万円の家の購入は難しく、基本的には「1,500万円以下の郊外・中古物件」が現実的なターゲットになります。

年収300万円のかたが自身の単独名義で2,500万円の住宅ローンを組むことは、金融機関の審査基準(返済負担率など)を大きく超えるため実質不可能です。

住宅購入後の維持費や将来かかる資金を考慮すると、家計が苦しくならないラインは1,500万円となり、郊外や地方にある築年数の経った中古戸建てや中古マンションが、現実的な選択肢となるでしょう。

Q. 35年超のローンを組む場合のデメリットは?

A. 単に利息が増えるだけでなく、将来家を売却することになった際に担保割れにより将来家を手放せなくなるリスクと、老後の生活が苦しくなるリスクが高まります。

近年増えている40年・50年の超長期住宅ローンは、毎月の返済額が抑えられますが、毎月の支払いにおける利息の割合が大きくなるため元金の返済が遅れます。もし家の売却が必要な状態になれば、家の売却額よりもローン残高の方が高い担保割れが発生し、差額を自己資金で払えなければ売却はできません。

また、返済が年金生活まで続くと、年金で毎月数万円のローンと修繕費・税金の支払いを続けることになり、老後の家計負担が重くなる可能性が高まります。

Q. 年収300万円でペアローン・収入合算を利用してもいいの?

A. 年収300万円の家計において、ペアローンや収入合算で無理に借入枠を広げるのは推奨しません。夫婦の合算収入を前提に住宅ローンを組むと、以下のような事態に陥るリスクが高まるからです。

  • 出産・病気等で世帯収入が減った際に生活が苦しくなるリスク
  • 離婚・退職等で家の売却時に担保割れするリスク

年収300万円でマイホームを購入する際は、主たる稼ぎ手1人の年収の安全ライン(1,200〜1,500万円)の範囲内で検討しましょう。

配偶者の収入は将来の教育費や家の修繕費、いざという時の防衛資金として貯蓄に回すことが、家計が圧迫されないための安全な資金計画に繋がります。

>>あわせて読みたい(ペアローン・連帯債務・連帯保証の違い|自分にぴったりの選び方は?)

7.まとめ


年収300万円の家計においてマイホーム購入は、1つの予算オーバーや見通しの甘さが、住宅購入後の生活圧迫に直結します。

そうならないためには、以下を踏まえた資金計画が大切です。

  • 基本的に新築や条件の良い物件の購入は慎重に判断し、目安となる1,500万円を超えないように借入れる
  • ローン返済とは別に「毎月約3万円の維持費」がかかることを見越して、資金計画を立てる
  • 手元の貯金はいざという時の備えとして持っておき、無理に頭金に入れない
  • 「ペアローン」や「50年ローン」の利用は避ける

マイホーム購入において確認したいこと(金利、諸費用、税金、将来の教育費など)は多岐にわたり、専門知識のない個人がすべてを完璧に進めるのは困難です。

まずは借入額の安全ラインを試算し、明確な基準を持ったうえで物件を検討することが大切です。

特定の金融機関に属さない独立系のファイナンシャルプランナー(FP)や、客観的な住宅ローン相談窓口を利用すれば、手取り額に基づいた、現実的な借入額と返済プランを一緒に組み立ててもらえるでしょう。

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  • ・ネットでの手続きに不安がある
  • ・引渡しまでのスケジュールに間に合うか確認したい
  • ・購入する物件がおおよそ決まったので相談したい

SBIマネープラザの店舗では、住宅ローンに詳しいスタッフがわかりやすく説明します。ご予約することで待ち時間もなくご相談いただけます。

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