住宅購入にかかる税金の種類と利用可能な減税・優遇制度

住宅を購入すると、様々な税金がかかります。住宅購入時にかかる税金や、入居後に毎年かかる税金などもあります。住宅購入を検討する際はこれらの税金を含めて資金計画を立て、円滑に支払うことができるようにしておきましょう。

また、各種の減税制度や給付金なども用意されています。これを利用するには申請手続きや確定申告が必要になります。手続きが必要なものを忘れないようにして適切に利用しましょう。

1.住宅購入時に必要な税金の種類


住宅購入時にはさまざまな税金が必要になりますが、ここでは売買契約に必要になる3つの税金について説明します。

1-1.印紙税

住宅購入における売買契約書や、住宅ローンを借りる際の金銭消費貸借契約書は「課税文書」とされており、契約金額に応じた印紙税を納める必要があります。紙の契約書を作成する場合、印紙を購入して貼付し、割印することで納税します。

2027年3月31日まで軽減措置が適用されており、不動産売買契約書の印紙税は以下のように軽減されています。

【印紙税の例・不動産売買契約の場合(軽減税率)】

1,000万円超 5,000万円以下の場合 10,000円
5,000万円超 1億円以下の場合 30,000円
1億円超 5億円以下の場合 60,000円
1,000万円超5,000万円以下の場合 10,000円
5,000万円超1億円以下の場合 30,000円
1億円超5億円以下の場合 60,000円

なお2022年5月の法改正により、不動産売買契約書の電子交付(電子契約)が可能となりました。電子契約した場合の「電子契約書」は印紙税法上の「課税文章」には該当しないため、収入印紙を貼る必要がありません。電子契約に対応する不動産業者も増えていますので、不動産売買契約を電子で行うことで、数万円の印紙税を節約することが可能です。

1-2.登録免許税

建物や土地の名義を自分のものにするため、法務局に登記申請する際に必要になる税金です。

建物や土地の登記では、それぞれの固定資産税評価額に一定の税率をかけて計算します。住宅ローンを利用する場合は、建物や土地に金融機関が抵当権を設定しますが、この登記にも登録免許税が必要になります。

一定の要件を満たす住宅の場合、以下のように軽減税率が適用されます。

【登録免許税の例】

登記の種類 登記の内容 税額の計算 適用期限
所有権保存登記 新築建物の名義登記 固定資産税評価額×0.15% 2027年3月31日まで
所有権移転登記 売買した建物の名義登記 固定資産税評価額×0.3% 2027年3月31日まで
売買した土地の名義登記 固定資産税評価額×1.5% 2026年3月31日まで
抵当権設定登記 住宅ローンの抵当権設定登記 借入金額×0.1% 2027年3月31日まで

1-3.消費税

日用品や飲食物など広く対象とされている消費税ですが、住宅購入に関しても消費税が関係します。

住宅購入における消費税では、建物価格の10%相当額を支払いますが、土地は非課税です。

不動産会社が売主の場合は消費税がかかりますが、個人が売主となる中古住宅を購入する場合は建物であっても消費税はかかりません。

2.住宅購入後に納付する税金の種類


購入時だけでなく、入居してから数ヶ月後、または毎年支払いが必要になる税金もあります。

2-1.不動産取得税

土地や建物を取得した際に、一度だけ課税される地方税です。通常、入居から半年〜1年程度経った頃に都道府県から納税通知書が届きます。 こちらも軽減措置があり、申告をすることで税額が大幅に減額、あるいは0円になるケースが多くあります。

2027年3月31日まで不動産取得税の税額は、原則として固定資産税評価額の3%で計算されます。 ただし、床面積が50m2以上240m2以下などの一定条件を満たす住宅については軽減措置が設けられています。 建物については、固定資産税評価額から一般住宅の場合は最大1,200万円、長期優良住宅の場合は最大1,300万円が控除されます。 また土地については、算出された税額から「45,000円」または「土地1m2あたりの評価額(1/2)× 住宅の床面積の2倍× 3%」のいずれか金額が高い方が減額されます。

区分 土地 建物
税率 3% 3%
計算の特例 評価額×1/2 特になし
軽減措置の要件 軽減対象となる住宅の敷地であること
  • 床面積 50m2以上 240m2以下
  • 新耐震基準に適合していることなど
控除の仕組み 計算した税額から控除 最初の評価額から控除
控除・減額内容 A・Bの高い方の金額を税額から減額
A:45,000円
B:(土地1m2の評価額 × 1/2)×(住宅の床面積 × 2)× 3%
※200m2が限度
評価額から以下の金額をマイナス
  • 一般住宅:1,200万円
  • 長期優良住宅:1,300万円
計算方法 (評価額 × 1/2 × 3%)-(A または B) (評価額 - 控除額)× 3%

2-2.固定資産税・都市計画税

住宅購入後に毎年支払う税金は固定資産税と都市計画税で、毎年1月1日現在の不動産の所有者に対して、3月に市区町村から納付書が届きます。

【固定資産税の税額の計算】

固定資産税評価額 × 税率1.4%

【都市計画税の税額の計算】

固定資産税評価額×制限税率0.3%
※都市計画税は都市計画区域内の土地建物の所有者に課税されます。
※税率は0.3%を超えない範囲で市町村が決めます。

固定資産税・都市計画税は、住宅用地について次のような軽減措置があります。

【住宅用地(土地)の軽減措置】

1住戸あたりの
土地の面積
課税標準の軽減措置
固定資産税 都市計画税
小規模住宅用地 200m2まで 1/6 1/3
一般住宅用地 200m2 1/3 2/3

300m2の土地の場合、200m2分は小規模住宅用地の軽減、残りの100m2分は一般住宅用地の軽減が適用されます。

【新築建物の軽減措置】

2026年3月31日までに新築された住宅は、一定期間固定資産税が1/2に減額されます。

戸建 マンション
一般住宅 3年間 5年間
長期優良住宅 5年間 7年間

固定資産税・都市計画税の納税義務者は、1月1日時点の所有者ですが、不動産売買が行われた場合、引渡し前日までの分を売主、引渡し日以降の分を買主が負担するように日割り精算するのが不動産取引の慣例となっており、引渡しのタイミングで支払うのが一般的です。法律で決められているわけではなく、当事者間の公平を保つための取り決めとして扱われます。

3.住宅購入後に利用できる減税・優遇制度


住宅購入については各種の減税や・優遇制度も用意されています。これらの制度を利用するためには条件があるので注意しておきましょう。

3-1.住宅ローン控除

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを購入・増改築した際に、一定の要件を満たすと、年末の住宅ローン残高に応じて所得税や住民税が控除される制度です。

控除額は住宅ローンの年末残高×0.7%で、控除期間は新築住宅なら原則13年間、中古住宅なら10年間です。年間の最大控除額は、住宅の省エネ性能や世帯属性によって異なりますが、長期優良住宅に入居する子育て世帯・若者夫婦世帯の場合、最大で年間35万円の控除が受けられます。

住宅の種類 子育て・若者夫婦世帯 一般世帯
長期優良・低炭素住宅 5,000万円 4,500万円
ZEH水準住宅 4,500万円 3,500万円
省エネ基準適合住宅 4,000万円 3,000万円
その他の住宅(省エネ基準未達) 対象外 対象外

2024年以降、新築住宅で住宅ローン控除を受けるには省エネ基準への適合が必須となりました。2023年末までに建築確認を受けた場合などを除き、省エネ基準を満たさない新築住宅は原則として控除が受けられないため注意が必要です。

>>住宅ローン控除についての詳細はこちら
>>住宅ローン控除の確定申告手続きについてはこちら

3-2.住宅購入の補助金

すまい給付金は終了しましたが、新たな補助金制度として子育てエコホーム支援事業や子育てグリーン住宅支援事業が実施されています。

子育てグリーン住宅支援事業は子育て世帯や若者夫婦世帯が、高い省エネ性能を持つ新築住宅を取得する場合に補助金が支給されます。

住宅の性能 1戸あたりの補助金額
GX志向型住宅 160万円
長期優良住宅 80万円
ZEH水準住宅 40万円

これらの補助金は予算上限に達し次第終了となるため、早めの申請や敵的な情報確認を行いましょう。

3-3住宅取得等資金贈与の特例

2026年12月31日まで親や祖父母から、住宅購入資金の援助(贈与)を受けた場合、一定額まで贈与税が非課税になる特例です。

省エネ等住宅 1,000万円
一般住宅 500万円

特例を利用するためには、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日の間に贈与税の申告を行う必要があります。

4.住宅購入では適切に制度を使いましょう


住宅購入にかかる税金や減税制度は複雑で、法改正も頻繁に行われます。自分の場合はどの制度が使えるのか、資金計画に無理はないかなど、不安を感じることも多いと思います。

SBIマネープラザでは、住宅ローンの専門知識を持つ住宅ローンコンサルタントが在籍する店舗にて、対面・オンラインでのご相談を承っております。

減税制度を含めたトータルの資金計画を作成したい、ネットの情報だけでは不安なのでプロに直接相談したい、手続きのタイミングや注意点を確認したいなど、ぜひお気軽にご相談ください。プロの視点から、納得のいく住宅購入をサポートいたします。

※本記事に記載の情報は2026年1月時点の制度概要です。実際の適用条件や最新の税制については、国税庁のホームページや所轄の税務署、税理士にご確認ください。

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